北海道知的資産経営研究会について

会長ごあいさつと設立の思い

北海道知的資産経営研究会のホームページをご覧いただきありがとうございます。

『いつお越しになるかと、ずっと待っておりました』と会議室の前で、経済産業省のやわらかい表情をなさった官僚の皆様の出迎えを受けました。今から、10年も前、私たち日本行政書士会連合会の新たな業務を開拓する担当役員は、こうして知的資産経営という世界と向き合うことになりました。その会議室からは、国会議事堂が見えました。その国会で私たちの仕事は法制化され、専門家として独占的な業務を行う事が出来る云わば、特権を与えられています。
そのような特権を与えられている仕事に就いたが故にこそ、奉仕者として尽くさねばならない役割がある筈です。私らの仲間は、みなそのような精神をもって日々仕事をしていると信じます。
その仕事の対象者の多くは中小企業経営者の皆様です。そして、中小企業経営者の皆様が、実はこの国と地域を支えてこられたことを実感して仕事をして参りました。私たちは専門家と言われる職業を選び取ったが故に、課されている使命がありそれは中小企業の支援者として生きるという事です。その役割を果たしていくうえで、最も大切なことは、一つ一つの企業の創意工夫、したたかさ、人を育て社会で活躍する人材を育て、地域に貢献する姿です。
そうした姿をどのように客観的に評価し、経営者にその強みに気が付いていただく事、他者に語れるようになっていただく支援をすることが、これまでとは違う支援の在り方だと教えてくれたのが知的資産経営です。だから、知的資産経営はわたくしたちの仕事の有り様を、根本的に変えてしまう革命的な経営手法でした。

知的資産経営は、小説を読み解いていく営みと同じです。読み解くのは経営者が意図しているかそうではないかに関わらず、その作り上げてこられた経営という小説です。私たちは、専門家と言われ、資金計画や許認可や企業を防衛するさまざまな規定や企業のM&Aなどを提案、書面にむ作成するのを生業としています。
資金計画や許認可や規定類は、ざっくり言わせていただくと、財務諸票や過去の実績やその企業が可能な条件を満たすかどうかさえ分かれば、ほぼ作成できるものです。
ところが、企業は財務諸表や実績や今満たせる条件だけを知りえたとしても、その企業の本質や持っている力や可能性を見て取ることはできません。
商品やサービスの持っている価値、持っている力や可能性、これらを探り当てるのが“経営という小説”を読み解く源泉です。
これらの読み解く作業は、商品やサービスをより広く消費者に受け入れていただくため、さらに品質の高い提供者であり続けるため、何よりその仕事の現場で働いている人たちを初め、すべてのステークホルダーのために必要だからです。それが企業の存在意義でしょう。

私たちは、身近な企業のより優れた支援者として寄り添うためには、経営者の書き込んでこられた“小説”をできるだけ科学的に(理論的に且つ数値化して)読み解かなければ、適切な支援者とは成りえない、そう確信しているからこそ、その手法を明らかにしている知的資産経営を実践していこうというのが、当研究会の目的・立ち位置としているところです。
北海道は、多くは一次産業の地としてエネルギーを産み出してきた石炭や、にしんや昆布、鮭等の水産物、米やジャガイモ、大豆等、農業生産物を全国に提供してきた歴史があります。それで地域が生きてこられた地です。がしかし、それはいつまでも続かないことは歴史に刻まれた通りです。
バブルが弾け北海道拓殖銀行が破綻したころから、これまでの一次産業に多くを頼った地域では、この先、生き残っていないことに気が付きました。初めてといってもいいかもしれません。中小企業経営者の幾人もの方たちが、加工を自ら行いながら商品開発を重ね、如何に売り込んでいくかという総合的な流通、担い手を育成していく人材の確保、政-政府や自治体からの支援等、異次元の努力を行わなければなりませんでした。
すると、次々と北海道に、全国いや世界に負けない企業が百出してきました。大したものです。ロケットと言えば北海道、スイーツと言えば北海道、リゾートと言えば北海道と次々頼もしい企業が生まれてきました。
私たちは、このような企業に続くかもしれない、今は名もないかもしれない企業ではあっても、可能性のある企業を知的資産経営の様々な支援手法を活かし、支えていこうと決意し、行政の各分野のエキスパートや企業支援者の専門家や最先端で活躍する経営者やまちづくりの担い手やソーシャルビジネス経営者、農業実践者などから講演などで啓発を受け、研鑽に努めていまいりました。そうした世の中を開拓していく実践者から学びながら、支援者として自らを高めていこうとしています。
私たちは、知的資産経営という経営手法から、いつか出会う道民経営者の見えない強みを活かした経営を強く支援することで、企業経営者の皆様や地域づくりに勤しむ自治体の皆様のため、存在を許される団体でありたいと願っています。

北海道知的資産経営研究会 会長 葛西彰

設立の趣旨

北海道の潜在力は無限大です。まだまだ数多くの原石が眠っています。北海道の知的資産を覚醒させること、北海道が国内外における競争力を獲得し、経済及び産業が活性化されることに寄与することを目的に設立いたしました。
この目的を達成するため、各分野の専門家と連携し、知的資産マネジメントの手法、実践、成果を研究し、得られた結果を発信してまいります。

活動内容

知的資産経営を先進的に取り入れている自治体や企業からそのノウハウや展望について学ぶ機会を設ける他、地域や企業がより強い競争力を持ち発揮できるよう助言、提案する活動をしています。

  • 企業の知的資産マネジメントの基礎、実践、成果の研究及び企業への提案、助言、指導等
  • 地域の知的資産マネジメントの基礎、実践、成果の研究及び企業への提案、助言、指導等

会員

会員については、こちら(http://h-ia.org/member/)のページでご紹介しています。